僕は音楽がわからないから(歌詞)

僕は音楽がわからないので歌詞だけ書きました。

誰か僕を飛ばしてください。

 

 

 

A

僕は 音楽がわからないから

君に伝えたい気持ちも なんだか恥ずかしいんだ

 

明日 ちょっとだけかじったギターを

掃除してみようかなって きっとやらないんだけれど

 

B

これっぽっちも動かない 昨日から

泳ぐなんて 無理だよ

 

サビ

だからかいた かいた かいた かいた

いつかかいた かいた かいた 

三日後に起こしに来てよ

 

A

僕は 音楽がわからないから

足踏みでとったリズム 雨音に消えちゃった

 

あいだ こんなに遠かったっけ

望遠鏡で覗いたって 曇ってみえないんだから

 

B

書きかけのフック 破ったら

また明日に 期待して

 

サビ

だからかいた かいた かいた かいた

いつもかいた かいた かいた

去年の僕に言えよ

 

C

飛び出した君を見ていたら

僕は足がなくなっちゃった

君の背中がまぶしすぎるから

遠くからで 遠くからでいいからさ

 

サビ

だからかいた かいた かいた かいた

もっとかいた かいた かいた

言葉だけ

だからかいた かいた かいた かいた

もっとかいた かいた かいた

少しだけ飛んでみたいよ

正しさ

この世に「正解」ってどれだけあるんだろう

 

そもそも「正解」って何だろう

 

机の上のテスト用紙だって

分厚い法律だって

電卓の数字だって

 

誰かが決めた「正解」なんでしょう?

 

鳥が飛ぶことだって

星が輝くことだって

花が美しいことだって

自分が人であることだって

 

きっと「正解」なんてないんでしょう?

 

「正解」なんて必要ないんでしょう?

 

でもみんな「正解」を欲しがってる

 

僕も欲しがっている

 

でも見つからないことも、答え合わせができないことも

 

知っている

 

 

なら僕は、自分の気持ちだけは大切にしたい

 

感じたこと、思ったこと、考えたこと

 

素直な気持ちだけは「正解」にしたい

 

フェルメールを見た感動も

サティの旋律に打ち震えたことも

夜の侘しさに泣いたことも

むせかえる夏の匂いが懐かしいことも

 

誰かを好きになったことも

誰かのために泣いたことも

 

「間違いだった」なんて寂しすぎるから

言葉

言葉にならない 言葉にならない

言葉にならない 言葉にならない

 

伝わらない

 

何を見ても 何を聞いても

何を思っても 何を言っても

 

何も

 

言葉は

 

想いは

 

言えない

 

どんな言葉も違う

いつも違う

どこまでも違う

こうじゃない

そうじゃない

とまらない

 

 

言葉は 

言葉は

言葉が

 

あるのに

 

言葉は 

 

なんだ

 

口から出たとたんに変わる 

耳に入るときに変わる

いつも役に立たない

 

心は映せない

本当のことは誰も言えない

 

もどかしくて もどかしくて

たまらない

 

 

そうなんだよきっと

 

吐き出したもの

こぼれたもの

飛び出したもの

 

それが言葉だろう

 

綺麗な便せんになんか包まれない 

 

壁に投げつけた泥だ

 

水に浮かんだ落ち葉だ

 

それで君がどう思うかだろう?

 

 

言葉は

 

いびつで

 

醜くて

 

不格好で

 

棘だらけ

 

いつも

 

 

でも僕は言葉に恋をした 

だから僕は言葉に恋をした

彗星

よだかは彗星になった

どうしようもない

悲しみの果てに

 

よだかは彗星になった

独りぼっちで

醜い姿で

 

でも彗星になった

美しい燐光に包まれて

飛び続けた先に

 

空をなぞる一筋の白線を見ながら

夜風にささやかれながら

誰もいない丘の上で

僕は反芻していた

 

どうしてよだかは彗星になれたのだろう

どうしてよだかは光になれたのだろう

どうして

どうして

僕の心はよだかを羨むのだろう

 

よだかを星にしたのは

よだかの心だったと思う

悲しみに冷え切った心を

飛び続ける理由にして

 

心の赴くままに飛べば

僕も彗星になれるだろうか

飾らない美しい心を

持っているだろうか

 

この世界は丸裸にする

心を掘り起こす

そして変える

自然の姿に

 

僕らはみんなきっと

彗星になれる

悲しいことがあっても

輝る思い出にできる

 

誰も憎まない

誰も嫌わない

そんなのは人じゃないけど

 

よだかの様にはいかないけど

 

よだかは彗星になった

僕らはまだ石ころだけど

流星のひとかけらくらいなら

なれる気がする

 

この世界なら

そんな気がする

黄昏れ特急

黄昏れ特急で どこまでも行こう

あてはないけど ここではないどこかへ

 

気のすむまで 遠く地平線

沈まぬ夕日 覚めぬ暁

 

線路に落ちた影 ひとつだけ

流れる枕木 いつまでも

 

どこかに行きたくて 行先は決めずに

暖かい日差し 包まれて

 

考えて 思って 悩んで 耽って

泣いて 笑って 眺めて 眠って

 

いつも何か間違っている気がして

いつも何か勘違いしている気がして

いつもここにいてはいけない気がして

いつもあなたといていいのかわからなくて

 

叫びだしたいような日常から

浮かばれないような仮想から

 

逃げるように

忘れるように

 

黄昏れ特急で どこまでも行こう

いつかまた どこかで